
ヤシロネズミ社サイドの主人公。幹部のひとりで狼に変身する能力を持つ忍者。

ヤシロネズミ社社長。イケメンとお金が好き。

幹部のひとりで組織の資金繰りを担当する投資家。バツイチ。

幹部のひとりで兵器開発担当の科学者。

不知火の部下として働いていた上級構成員。この春より組織の人事を担当することになった。

幻氷さんの悩みは尽きない
幻氷「……。」
幻氷(これが最近、陽菜(※娘)がハマってるというシムチューブか……何が面白いのかさっぱり分からん。
しかし、次の面会までに出来るだけ話のネタを仕入れておかないとな……フフッw)
おねえ「あらっ、幻氷さんシムチューブ観てるんですか?最近人気ですものねー」
幻氷「ああ……そのようだな」
おねえ「シムチューバーの年収って、凄いらしいですよぉ?好きなことしてお金も稼げるなんて、夢があるわぁ♡」
幻氷「稼げる……だと?」
おねえ『ええ、有名になると広告収入と投げ銭だけでも相当な額になるんですって〜』
幻氷(社長のホスト遊びと無駄な買い物による浪費、逃水の開発失敗の尻拭い、不知火が破壊した備品の補填……我が組織の資金繰りは常に綱渡りだ)
幻氷(シムチューブ、これを新たな資金源とすれば……!)
幻氷「おねえ、私は次の幹部会議で組織のシムチューブチャンネル開設を提案する。
君は今すぐ、シムチューブに関する資料を集めてくるのだ。収益の仕組み、人気チャンネルの傾向、成功例、失敗例、すべてだ。至急準備に取りかかれ」
おねえ「んまっ!それって面白そう!すぐに資料集めてきますねぇ♡」
幹部会議
幻氷「では本日の議題、ヤシロネズミ社公式SimTubeチャンネル開設についてですが、まずはこちらの資料をご覧いただきたい」
逃水「シムチューブ……何だそれは?新しい毒物の名前か?」
不知火「ジジイかよ。シムチューブってのは……あれだろ。動画のやつだろ?知らんけど」
※密かにカラオケや祭りの動画を観てるので詳しいが、興味ないフリ
チャーミー「何でも良いからさっさとしなさいよ!エステの予約時間に間に合わなくなるじゃない!」
幻氷「SimTubeとは動画投稿サイトの一種で、現在若者を中心に絶大な人気を博しております。動画を公開することで、広告収入や投げ銭を得る仕組みとなっており…」
チャーミー「つまり儲け話ってことかい?アタシゃそういうの大好きなんだ。詳しく聞かせておくれ」
幻氷「例えばこの〇〇というシムチューバーは年間に約3億、△△というグループは年間に約5億を稼ぎ出しています。我々も彼らのような人気チャンネルを目指せば、莫大な収益が見込めます」
チャーミー「そんなに!?
良いじゃない良いじゃない!幻氷、すぐにそのチャンネルってのを作るのよ!アタシが許可する!」
逃水「正気ですか?」
逃水「我々は悪の組織ですよ!?そんなチャラチャラしたワケが分からないものにリソースを割くより、兵器開発などにもっと力を入れるべきです!」
不知火「オレも賛成しかねます。金儲けより、組織の情報が漏洩するリスクの方が大きい」
幻氷「ふたりとも頭が硬いな。このシムチューブ計画は単なる資金稼ぎではない。我々の活動を広く世に知らしめ、人々に畏怖の念を抱かせる。そしていつか世界を征服した暁には、プロパガンダとしても活用出来る。
これは陽炎様の意志を継ぎ、野望を達成するために必要な……『未来への投資』なのだよ」
逃水「陽炎様の……」
不知火「……。」
幻氷「さて、全員の賛同が得られたところで次の議題に移ります。組織の顔、広告塔となる公式シムチューバーの選出についてですが…」
チャーミー「そんなのアタシしかいないじゃない。アタシのこの美貌とカリスマ性は唯一無二でしょ。優雅なナイトルーティンとか豪華なルームツアーとか絶対需要あるわ」
──!
(((まずい……このババアがシムチューバーになったら最後、プロパガンダどころか全世界に醜態を晒すことになる……)))
仲の悪い幹部たちが稀に見せる団結力……!
幻氷「社長!おっしゃるとおりです!……しかしながら……社長のご尊顔から放たれる宇宙レベルのカリスマ性は一般人には刺激が強すぎて、かえってチャンネル離れを引き起こす可能性がございます」
逃水「そ、そうですね……市販の撮影機材では社長の美貌を正確に捉えることなど、到底不可能でしょう。社長の輝きにカメラが耐えきれず爆発する恐れが……」
不知火「それに動画の撮影と編集って結構時間かかりますからね。大好きなホストクラブに通う暇もなくなりますよ。社長が店に来なくなったらイケメンホストさんたちが悲しみますよ(棒)」
チャーミー「なるほど、アンタらの言うことも一理あるわな……」
──ヨシッ!
幻氷「シムチューバーは外部に募集をかけ、応募者の中から一番のイケメンを選んで採用する予定です。それなら若者受けも抜群ですし、社長の目の保養にもなりましょう」
チャーミー『そうね、それが良いわ!とびっきりのイケメンを連れて来なさい!』
新メンバー『ちゅーたん』です!
ちゅーたん「ちゅーちゅー🐀ハロー!!この度、ヤシロネズミ社公式シムチューバーを務めることになりました〜!ちゅーたんでーっす!チャンネル登録と高評価、ヨロピクお願いしまーすっ☆」
チャーミー「……。」
幻氷「これが今回採用されたシムチューバーか?
……おねえ(人事)?」
おねえ「えっと、それが……他に応募者が誰も来なくってぇ〜……それにこの方、ヤル気だけは凄くってぇ〜……」
チャーミー「確かにイケメンちゃあイケメンだけど……なんっか偽物くさいのよねぇ……」
幻氷「加工でもしてるんじゃないですか?」
ちゅーたん「ひどすぎワロタwwwこれリアルガチの僕の顔だからぁ~!ぴえん🥺」
幻氷「ぴえん……?」
チャーミー『ていうか!!アタシは陽炎みたいな男の色気を感じさせる渋い美形が好みなのっ!こんな中途半端な加工面お呼びでないわ!しかもいちいち喋り方がウザすぎンだよ、コイツ!!💢』
おねえ『でも社長、若者ウケを狙うならこういうノリも必要かと……』
ちゅーたん「そっすよ!ちゅーたん、バズる動画作るのチョー得意だし!世界一のシムチューバー目指してるんで!マジ卍!」
幻氷「とっ、とにかく……💧
ちゅーたん、とか言ったな?君は今日から我が組織のシムチューバーとして、チャンネル運営に関わるすべての業務に携わることになる。最低でも登録者数、再生数、投げ銭のノルマは達成するように。そして事前に必ず私に企画書を提出すること。許可のない組織内での撮影は禁止とす…」
ちゅーたん「ファーwww鬼上司で草ァ!!」
幻氷「鬼……?」ピキッ
おねえ「Σおーっと、ちゅーたんちゃん!?ちょっと初日から飛ばしすぎじゃな〜い!?とりあえず動画ステーションに案内するわねぇ~!💦」
バタン…
チャーミー「ちょっと幻氷!?あんなのに任せてホントに大丈夫なんだろうね!?」
幻氷「まあ……問題ないでしょう」
幻氷「もしノルマを達成出来なければ、然るべき罰を与えるだけです」








































